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2009年05月18日 22:07
リンク
 ( zakuroさんのプロフィール)
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2009年05月17日 22:25
子育て日記 5/17
 ( zakuroさんのプロフィール)
とんでもない一日でした(泣)
今日はシンケンジャーを見て。目の保養をし、久しぶりに床にワックスをかけ、子供たちにはテレビを見させてどこにもでかけず、本当に久しぶりのゆっくりの休日を過ごすはずだったのに!

人の予定も気にせず、突然旦那の両親から呼び出しの電話。相談があるだなんて。
相談事なんて決まっている!お金を貸してほしい話しかない(怒)
仕方なく、昼下がりから出かけることになり、夕飯のしたくもする時間なくなり、もう最悪。

旦那の両親は退職し仕事が見つからないでいる。そんなに切羽詰っているなら携帯を解約するとか方法はあるでしょうに。しかも旦那のお母さんは数年前に退職し、そのときの年齢ならアルバイトでもなんでも職に就けたはず。その上、退職金を一切子供たちのために使うこともなく、貯金しておくわけでもなく、ネズミ講のようなことにお金をつぎ込み。

旦那のおばあちゃんは、自業自得だといっている。
出会って数年の私から見ても、人生の無計画すぎることといったら!!

結局毎月1万の支援をすることになり。しかしおそらくそれだけですむ筈はない。なんたって、忘れもしない数年前結婚したばかりの私に向かって、10万貸して、と平気な顔していったんだから。
その時、一緒に住んでは絶対搾り取られると思って、半ば無理やり別居した。
本当に思ったとおりの展開だ。

上の子が小学校に上がると同時に三人目のお産をしたかったのに・・・夢は先延ばしだ。
もしかしたら、不可能な願いかもしれない。
今まで夢はすべてこの手でつかんできたけれど、今度ばかりはだめかもしれない。
本当に悔しい。ブログで全文を読む
2009年05月17日 22:25
子育て日記 5/17
 ( zakuroさんのプロフィール)
とんでもない一日でした(泣)
今日はシンケンジャーを見て。目の保養をし、久しぶりに床にワックスをかけ、子供たちにはテレビを見させてどこにもでかけず、本当に久しぶりのゆっくりの休日を過ごすはずだったのに!

人の予定も気にせず、突然旦那の両親から呼び出しの電話。相談があるだなんて。
相談事なんて決まっている!お金を貸してほしい話しかない(怒)
仕方なく、昼下がりから出かけることになり、夕飯のしたくもする時間なくなり、もう最悪。

旦那の両親は退職し仕事が見つからないでいる。そんなに切羽詰っているなら携帯を解約するとか方法はあるでしょうに。しかも旦那のお母さんは数年前に退職し、そのときの年齢ならアルバイトでもなんでも職に就けたはず。その上、退職金を一切子供たちのために使うこともなく、貯金しておくわけでもなく、ネズミ講のようなことにお金をつぎ込み。

旦那のおばあちゃんは、自業自得だといっている。
出会って数年の私から見ても、人生の無計画すぎることといったら!!

結局毎月1万の支援をすることになり。しかしおそらくそれだけですむ筈はない。なんたって、忘れもしない数年前結婚したばかりの私に向かって、10万貸して、と平気な顔していったんだから。
その時、一緒に住んでは絶対搾り取られると思って、半ば無理やり別居した。
本当に思ったとおりの展開だ。

上の子が小学校に上がると同時に三人目のお産をしたかったのに・・・夢は先延ばしだ。
もしかしたら、不可能な願いかもしれない。
今まで夢はすべてこの手でつかんできたけれど、今度ばかりはだめかもしれない。
本当に悔しい。ブログで全文を読む
2009年05月17日 22:25
子育て日記 5/17
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とんでもない一日でした(泣)
今日はシンケンジャーを見て。目の保養をし、久しぶりに床にワックスをかけ、子供たちにはテレビを見させてどこにもでかけず、本当に久しぶりのゆっくりの休日を過ごすはずだったのに!

人の予定も気にせず、突然旦那の両親から呼び出しの電話。相談があるだなんて。
相談事なんて決まっている!お金を貸してほしい話しかない(怒)
仕方なく、昼下がりから出かけることになり、夕飯のしたくもする時間なくなり、もう最悪。

旦那の両親は退職し仕事が見つからないでいる。そんなに切羽詰っているなら携帯を解約するとか方法はあるでしょうに。しかも旦那のお母さんは数年前に退職し、そのときの年齢ならアルバイトでもなんでも職に就けたはず。その上、退職金を一切子供たちのために使うこともなく、貯金しておくわけでもなく、ネズミ講のようなことにお金をつぎ込み。

旦那のおばあちゃんは、自業自得だといっている。
出会って数年の私から見ても、人生の無計画すぎることといったら!!

結局毎月1万の支援をすることになり。しかしおそらくそれだけですむ筈はない。なんたって、忘れもしない数年前結婚したばかりの私に向かって、10万貸して、と平気な顔していったんだから。
その時、一緒に住んでは絶対搾り取られると思って、半ば無理やり別居した。
本当に思ったとおりの展開だ。

上の子が小学校に上がると同時に三人目のお産をしたかったのに・・・夢は先延ばしだ。
もしかしたら、不可能な願いかもしれない。
今まで夢はすべてこの手でつかんできたけれど、今度ばかりはだめかもしれない。
本当に悔しい。ブログで全文を読む
2009年05月12日 21:37
小説 青~5~
 ( zakuroさんのプロフィール)
5 梓夕の夢
 俺の家の前には、桜の大木がある。

 春が来ると、家の中からでも一日中花見が出来る。高い所から、はらはらと舞い落ちる花びらは雪のようで、幻想的で、思わず夢だと錯覚してしまうこともある位だ。

 俺は、この木に欠かさずしていることがある。それは、出かける時も、帰った時も、桜の木を根元から天辺まで見上げて、礼を言うこと。だって、いつだってこの木に守られている気がするから。

 梓夕は、桜の木を見上げ、「サンキュ」と頭を下げると、家に入った。

「ただいま。」

 返事はなかった。

 その代わり、規則正しく金属を叩く音が聞こえる。

 甲高く、硬い音。

 この家に来たばかりの頃は、耳に響いて嫌な音だったけれど、今はこの音が聞こえると、ほっとする。

 梓夕は、この古い二階建ての家に、義父と二人で暮らしている。

 義父は、鍛冶屋の三代目。

 鍛冶屋と言っても、ナイフや包丁、斧等日常的に使われる刃物を鍛えることがほとんどだ。だが、たまに注文を受け、剣や盾を鍛える事もある。

 音が止んだ。

 急に家が静まり返って、妙な気分になる瞬間だ。

 梓夕はダイニングキッチンを通り、足早に奥へ行った。半開きのドアの隙間から、こっそり鍛冶場を覗いた。

 義父は、細身の長い剣を目の前に掲げ、出来栄えを確かめている様子だった。

 今なら声を掛けても大丈夫だ。

「ただいま。」

 ドアをもう少し開けて、梓夕は言った。

 義父は振り返った。

「お帰り。楽しかったか?」

 梓夕の姿を、一時確認すると、義父は目線を剣に戻しながら言った。

「うん。」

「今日は何をしてきた?」

 ぶっきらぼうで、無愛想な上に頑固な義父だ。

 でも俺はこの人が好きだ。この人が、剣に向かう時の背中が好きだ。大きくて強く、頼れる背中。不変を感じさせてくれる。いつか、俺もこんな風に剣を鍛えたい。

「今日は、いつもの場所で華楠をからかったりしてさ……。」

「またそれか。怒って帰ったんじゃないのか?」

「ちょっとね、怒ったみたいだったけど、すぐ仲直りしたよ。」

 義父は軽く相槌を打つと、剣を置いた。

「珍しいね。誰の注文?」

「北町の商人さ。」

「へえ。すごいや。」

 剣はキラリと光り、鋭い切れ味を想像させる。立派だ。

「まだまだ、鍛え方が足りないよ。」

 義父は言った。

「ところで最近どうだ?好きな人でも出来たか?」

「え……何言うんだよ、突然。 ……まあ、いるけど。」

「華楠か?」

「う……うん。何でわかるんだよ。」

「話を聞いてりゃわかるよ。それで、言ったのか?」

「い……言えないよ。」

 梓夕は壁に寄りかかり、義父の背から顔をそむけた。

「何だ、情けない。男だったらきっぱり言うもんだ。

 でなきゃ、良い剣を鍛えることは出来ない。」

「どうして告白するのと、剣を鍛えるのが関係あるんだよ。」

「ココだよ、心。」

 義父は右手の親指で、胸の真中を指した。

「それぐらいの根性と情熱のない奴には、良い剣は鍛えられんよ。」

「じゃあさ、告白出来たら、俺にも剣を鍛えられる?」

「ああ。いつかは、な。」

「本当に?やった。」

 梓夕は小さくガッツポーズをした。

「おい、いつか、だからな。明日とか明後日とか、一ヵ月後とかじゃないからな。」

「わかってるよ。」

「梓夕、しばらくこの剣を鍛えるのに集中したいんだが。」

「うん。なら夕飯買ってくるよ。」

「悪いな。」

 梓夕は桜の木に、心の中で「サンキュ」と言い、家を出た。

 涼しい風が吹き、梓夕のくせ毛がなびいた。

 俺は幸せだと思う。食べ物にも着る物にも困らない。頑固で、笑わないけど、意外と相談にも乗ってくれて、一緒に暮らしてくれる人もいる。何不自由のない生活。

 村の入口と反対方向に、つまり通りを北に行くと、パン屋、小料理屋、雑貨屋等が軒を連ねる。

 梓夕は小料理屋を目指して、石畳を歩いた。

 小料理屋の看板が見えてくると同時に小さな子供の泣き声が聞こえてくる。

 丁度親子がパン屋から出てきたところだった。

 子供は母親のスカートの裾にぶら下がるようにして、泣きすがっている。

 近づくに連れ、泣き声が大きくなり、母親の声も聞いて取れた。

「どうしてわからないの!

 チョコレートパンは虫歯になるから駄目って言ってるでしょ。」

 どうやら食べたかったパンが買ってもらえず、駄々をこねている所のようだ。

 母親は、大声で叱りながらも、子供を抱き上げた。

「もう、いい子だから泣かないの。

 また今度ね。」

 最後は甘く優しい声だ。

「ちぇっ。」

 梓夕は舌打ちする。

 不自由はしていない。でも、あんな風に抱き上げてもらった記憶もない。

「あの義親父にそんなこと言える訳ないじゃないか。」

 ポケットに手を突っ込むと、梓夕は小料理屋へ入った。ブログで全文を読む
2009年05月12日 21:37
小説 青~5~
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5 梓夕の夢
 俺の家の前には、桜の大木がある。

 春が来ると、家の中からでも一日中花見が出来る。高い所から、はらはらと舞い落ちる花びらは雪のようで、幻想的で、思わず夢だと錯覚してしまうこともある位だ。

 俺は、この木に欠かさずしていることがある。それは、出かける時も、帰った時も、桜の木を根元から天辺まで見上げて、礼を言うこと。だって、いつだってこの木に守られている気がするから。

 梓夕は、桜の木を見上げ、「サンキュ」と頭を下げると、家に入った。

「ただいま。」

 返事はなかった。

 その代わり、規則正しく金属を叩く音が聞こえる。

 甲高く、硬い音。

 この家に来たばかりの頃は、耳に響いて嫌な音だったけれど、今はこの音が聞こえると、ほっとする。

 梓夕は、この古い二階建ての家に、義父と二人で暮らしている。

 義父は、鍛冶屋の三代目。

 鍛冶屋と言っても、ナイフや包丁、斧等日常的に使われる刃物を鍛えることがほとんどだ。だが、たまに注文を受け、剣や盾を鍛える事もある。

 音が止んだ。

 急に家が静まり返って、妙な気分になる瞬間だ。

 梓夕はダイニングキッチンを通り、足早に奥へ行った。半開きのドアの隙間から、こっそり鍛冶場を覗いた。

 義父は、細身の長い剣を目の前に掲げ、出来栄えを確かめている様子だった。

 今なら声を掛けても大丈夫だ。

「ただいま。」

 ドアをもう少し開けて、梓夕は言った。

 義父は振り返った。

「お帰り。楽しかったか?」

 梓夕の姿を、一時確認すると、義父は目線を剣に戻しながら言った。

「うん。」

「今日は何をしてきた?」

 ぶっきらぼうで、無愛想な上に頑固な義父だ。

 でも俺はこの人が好きだ。この人が、剣に向かう時の背中が好きだ。大きくて強く、頼れる背中。不変を感じさせてくれる。いつか、俺もこんな風に剣を鍛えたい。

「今日は、いつもの場所で華楠をからかったりしてさ……。」

「またそれか。怒って帰ったんじゃないのか?」

「ちょっとね、怒ったみたいだったけど、すぐ仲直りしたよ。」

 義父は軽く相槌を打つと、剣を置いた。

「珍しいね。誰の注文?」

「北町の商人さ。」

「へえ。すごいや。」

 剣はキラリと光り、鋭い切れ味を想像させる。立派だ。

「まだまだ、鍛え方が足りないよ。」

 義父は言った。

「ところで最近どうだ?好きな人でも出来たか?」

「え……何言うんだよ、突然。 ……まあ、いるけど。」

「華楠か?」

「う……うん。何でわかるんだよ。」

「話を聞いてりゃわかるよ。それで、言ったのか?」

「い……言えないよ。」

 梓夕は壁に寄りかかり、義父の背から顔をそむけた。

「何だ、情けない。男だったらきっぱり言うもんだ。

 でなきゃ、良い剣を鍛えることは出来ない。」

「どうして告白するのと、剣を鍛えるのが関係あるんだよ。」

「ココだよ、心。」

 義父は右手の親指で、胸の真中を指した。

「それぐらいの根性と情熱のない奴には、良い剣は鍛えられんよ。」

「じゃあさ、告白出来たら、俺にも剣を鍛えられる?」

「ああ。いつかは、な。」

「本当に?やった。」

 梓夕は小さくガッツポーズをした。

「おい、いつか、だからな。明日とか明後日とか、一ヵ月後とかじゃないからな。」

「わかってるよ。」

「梓夕、しばらくこの剣を鍛えるのに集中したいんだが。」

「うん。なら夕飯買ってくるよ。」

「悪いな。」

 梓夕は桜の木に、心の中で「サンキュ」と言い、家を出た。

 涼しい風が吹き、梓夕のくせ毛がなびいた。

 俺は幸せだと思う。食べ物にも着る物にも困らない。頑固で、笑わないけど、意外と相談にも乗ってくれて、一緒に暮らしてくれる人もいる。何不自由のない生活。

 村の入口と反対方向に、つまり通りを北に行くと、パン屋、小料理屋、雑貨屋等が軒を連ねる。

 梓夕は小料理屋を目指して、石畳を歩いた。

 小料理屋の看板が見えてくると同時に小さな子供の泣き声が聞こえてくる。

 丁度親子がパン屋から出てきたところだった。

 子供は母親のスカートの裾にぶら下がるようにして、泣きすがっている。

 近づくに連れ、泣き声が大きくなり、母親の声も聞いて取れた。

「どうしてわからないの!

 チョコレートパンは虫歯になるから駄目って言ってるでしょ。」

 どうやら食べたかったパンが買ってもらえず、駄々をこねている所のようだ。

 母親は、大声で叱りながらも、子供を抱き上げた。

「もう、いい子だから泣かないの。

 また今度ね。」

 最後は甘く優しい声だ。

「ちぇっ。」

 梓夕は舌打ちする。

 不自由はしていない。でも、あんな風に抱き上げてもらった記憶もない。

「あの義親父にそんなこと言える訳ないじゃないか。」

 ポケットに手を突っ込むと、梓夕は小料理屋へ入った。ブログで全文を読む
2009年05月12日 21:37
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5 梓夕の夢
 俺の家の前には、桜の大木がある。

 春が来ると、家の中からでも一日中花見が出来る。高い所から、はらはらと舞い落ちる花びらは雪のようで、幻想的で、思わず夢だと錯覚してしまうこともある位だ。

 俺は、この木に欠かさずしていることがある。それは、出かける時も、帰った時も、桜の木を根元から天辺まで見上げて、礼を言うこと。だって、いつだってこの木に守られている気がするから。

 梓夕は、桜の木を見上げ、「サンキュ」と頭を下げると、家に入った。

「ただいま。」

 返事はなかった。

 その代わり、規則正しく金属を叩く音が聞こえる。

 甲高く、硬い音。

 この家に来たばかりの頃は、耳に響いて嫌な音だったけれど、今はこの音が聞こえると、ほっとする。

 梓夕は、この古い二階建ての家に、義父と二人で暮らしている。

 義父は、鍛冶屋の三代目。

 鍛冶屋と言っても、ナイフや包丁、斧等日常的に使われる刃物を鍛えることがほとんどだ。だが、たまに注文を受け、剣や盾を鍛える事もある。

 音が止んだ。

 急に家が静まり返って、妙な気分になる瞬間だ。

 梓夕はダイニングキッチンを通り、足早に奥へ行った。半開きのドアの隙間から、こっそり鍛冶場を覗いた。

 義父は、細身の長い剣を目の前に掲げ、出来栄えを確かめている様子だった。

 今なら声を掛けても大丈夫だ。

「ただいま。」

 ドアをもう少し開けて、梓夕は言った。

 義父は振り返った。

「お帰り。楽しかったか?」

 梓夕の姿を、一時確認すると、義父は目線を剣に戻しながら言った。

「うん。」

「今日は何をしてきた?」

 ぶっきらぼうで、無愛想な上に頑固な義父だ。

 でも俺はこの人が好きだ。この人が、剣に向かう時の背中が好きだ。大きくて強く、頼れる背中。不変を感じさせてくれる。いつか、俺もこんな風に剣を鍛えたい。

「今日は、いつもの場所で華楠をからかったりしてさ……。」

「またそれか。怒って帰ったんじゃないのか?」

「ちょっとね、怒ったみたいだったけど、すぐ仲直りしたよ。」

 義父は軽く相槌を打つと、剣を置いた。

「珍しいね。誰の注文?」

「北町の商人さ。」

「へえ。すごいや。」

 剣はキラリと光り、鋭い切れ味を想像させる。立派だ。

「まだまだ、鍛え方が足りないよ。」

 義父は言った。

「ところで最近どうだ?好きな人でも出来たか?」

「え……何言うんだよ、突然。 ……まあ、いるけど。」

「華楠か?」

「う……うん。何でわかるんだよ。」

「話を聞いてりゃわかるよ。それで、言ったのか?」

「い……言えないよ。」

 梓夕は壁に寄りかかり、義父の背から顔をそむけた。

「何だ、情けない。男だったらきっぱり言うもんだ。

 でなきゃ、良い剣を鍛えることは出来ない。」

「どうして告白するのと、剣を鍛えるのが関係あるんだよ。」

「ココだよ、心。」

 義父は右手の親指で、胸の真中を指した。

「それぐらいの根性と情熱のない奴には、良い剣は鍛えられんよ。」

「じゃあさ、告白出来たら、俺にも剣を鍛えられる?」

「ああ。いつかは、な。」

「本当に?やった。」

 梓夕は小さくガッツポーズをした。

「おい、いつか、だからな。明日とか明後日とか、一ヵ月後とかじゃないからな。」

「わかってるよ。」

「梓夕、しばらくこの剣を鍛えるのに集中したいんだが。」

「うん。なら夕飯買ってくるよ。」

「悪いな。」

 梓夕は桜の木に、心の中で「サンキュ」と言い、家を出た。

 涼しい風が吹き、梓夕のくせ毛がなびいた。

 俺は幸せだと思う。食べ物にも着る物にも困らない。頑固で、笑わないけど、意外と相談にも乗ってくれて、一緒に暮らしてくれる人もいる。何不自由のない生活。

 村の入口と反対方向に、つまり通りを北に行くと、パン屋、小料理屋、雑貨屋等が軒を連ねる。

 梓夕は小料理屋を目指して、石畳を歩いた。

 小料理屋の看板が見えてくると同時に小さな子供の泣き声が聞こえてくる。

 丁度親子がパン屋から出てきたところだった。

 子供は母親のスカートの裾にぶら下がるようにして、泣きすがっている。

 近づくに連れ、泣き声が大きくなり、母親の声も聞いて取れた。

「どうしてわからないの!

 チョコレートパンは虫歯になるから駄目って言ってるでしょ。」

 どうやら食べたかったパンが買ってもらえず、駄々をこねている所のようだ。

 母親は、大声で叱りながらも、子供を抱き上げた。

「もう、いい子だから泣かないの。

 また今度ね。」

 最後は甘く優しい声だ。

「ちぇっ。」

 梓夕は舌打ちする。

 不自由はしていない。でも、あんな風に抱き上げてもらった記憶もない。

「あの義親父にそんなこと言える訳ないじゃないか。」

 ポケットに手を突っ込むと、梓夕は小料理屋へ入った。ブログで全文を読む
2009年05月12日 08:09
うつ病と生きる 心療内科へ行こう
 ( zakuroさんのプロフィール)
“茲譴笋垢
疲れて何も手につかない時がある
F痛もちである
た欧討眇欧討睫欧
ヌ發覆不安になったりイライラしたりする

こんな症状誰しもが経験していることでしょう。
これらの症状があっても、「休めば直る。今だけだ。」と思えるならばこれから先に書かれていることは気に留めないでください。
これらの症状があり、なおかつ「自分は何かの病気なのではないか」と思ってしまう方、
決して敬遠せず心療内科の門を叩いてみてください。内科医の診察では「異常なし」と言われても、
うつ病だったりパニック障害だったりする可能性があります。
また、心療内科をかかりつけ医として持つことが必要な世の中になっているように感じます。
心療内科であれば、心の病気か、体の病気かを見極め、本当に身体に異常があったときに適切な医療機関を
紹介してくれます。心の病気であれば、カウンセリングを受ければよいのです。
是非診療内科を頼ってみてください。

※これは一個人としての感想です。ブログで全文を読む
2009年05月12日 08:09
うつ病と生きる 心療内科へ行こう
 ( zakuroさんのプロフィール)
“茲譴笋垢
疲れて何も手につかない時がある
F痛もちである
た欧討眇欧討睫欧
ヌ發覆不安になったりイライラしたりする

こんな症状誰しもが経験していることでしょう。
これらの症状があっても、「休めば直る。今だけだ。」と思えるならばこれから先に書かれていることは気に留めないでください。
これらの症状があり、なおかつ「自分は何かの病気なのではないか」と思ってしまう方、
決して敬遠せず心療内科の門を叩いてみてください。内科医の診察では「異常なし」と言われても、
うつ病だったりパニック障害だったりする可能性があります。
また、心療内科をかかりつけ医として持つことが必要な世の中になっているように感じます。
心療内科であれば、心の病気か、体の病気かを見極め、本当に身体に異常があったときに適切な医療機関を
紹介してくれます。心の病気であれば、カウンセリングを受ければよいのです。
是非診療内科を頼ってみてください。

※これは一個人としての感想です。ブログで全文を読む
2009年05月12日 08:09
うつ病と生きる 心療内科へ行こう
 ( zakuroさんのプロフィール)
“茲譴笋垢
疲れて何も手につかない時がある
F痛もちである
た欧討眇欧討睫欧
ヌ發覆不安になったりイライラしたりする

こんな症状誰しもが経験していることでしょう。
これらの症状があっても、「休めば直る。今だけだ。」と思えるならばこれから先に書かれていることは気に留めないでください。
これらの症状があり、なおかつ「自分は何かの病気なのではないか」と思ってしまう方、
決して敬遠せず心療内科の門を叩いてみてください。内科医の診察では「異常なし」と言われても、
うつ病だったりパニック障害だったりする可能性があります。
また、心療内科をかかりつけ医として持つことが必要な世の中になっているように感じます。
心療内科であれば、心の病気か、体の病気かを見極め、本当に身体に異常があったときに適切な医療機関を
紹介してくれます。心の病気であれば、カウンセリングを受ければよいのです。
是非診療内科を頼ってみてください。

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2009年05月10日 21:19
子育て日記 5/10
 ( zakuroさんのプロフィール)
忙しかったGW
ディズニーランドと私の両親の元へ泊まり、二人の子供は大満足。
だんなには言えないけど、はっきり言って、だんなの両親より遠く離れた私の両親のほうに懐いている。子供は正直。やっぱり、遊んでくれる人のところへしか行かないのだ。だんなの祖母とはとてもよく遊ぶ。だんなの祖母とは私も仲良くでき、よくお義母さんの愚痴を聞かされているわけだけど、子供はだんなの祖母としか遊ばない。同居を押し切って家を建ててよかったとつくづく思う。経済的には苦しいけどね。


それはさておき、イーモバイルを契約するとパソコンが100円です。
秋葉原のヤマダ電機でやっていた特価品・・・・・・・
パソコンが百円ショップで買える時代が来たのか?
一体どういう計算をするとそんな数字が打ち出されるのか・・・・
わからないけど、イーモバイルの使い道もはっきりと決まっていたので購入した。
vistaより、XPは快適である。
パソコンの小ささなんて私は気にならないほうなので、VISTAのノートPCを売る決心をした。
ワイヤレスの設定とか、データの移植などで忙しく更新できなかったのでございます。それにしても、もっと高くうれるんじゃないかと思っていたんだけど、3万なんて安くしか売れないのですね。
おすすめのshopあったら教えて~ブログで全文を読む
2009年05月10日 21:19
子育て日記 5/10
 ( zakuroさんのプロフィール)
忙しかったGW
ディズニーランドと私の両親の元へ泊まり、二人の子供は大満足。
だんなには言えないけど、はっきり言って、だんなの両親より遠く離れた私の両親のほうに懐いている。子供は正直。やっぱり、遊んでくれる人のところへしか行かないのだ。だんなの祖母とはとてもよく遊ぶ。だんなの祖母とは私も仲良くでき、よくお義母さんの愚痴を聞かされているわけだけど、子供はだんなの祖母としか遊ばない。同居を押し切って家を建ててよかったとつくづく思う。経済的には苦しいけどね。


それはさておき、イーモバイルを契約するとパソコンが100円です。
秋葉原のヤマダ電機でやっていた特価品・・・・・・・
パソコンが百円ショップで買える時代が来たのか?
一体どういう計算をするとそんな数字が打ち出されるのか・・・・
わからないけど、イーモバイルの使い道もはっきりと決まっていたので購入した。
vistaより、XPは快適である。
パソコンの小ささなんて私は気にならないほうなので、VISTAのノートPCを売る決心をした。
ワイヤレスの設定とか、データの移植などで忙しく更新できなかったのでございます。それにしても、もっと高くうれるんじゃないかと思っていたんだけど、3万なんて安くしか売れないのですね。
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2009年05月10日 21:19
子育て日記 5/10
 ( zakuroさんのプロフィール)
忙しかったGW
ディズニーランドと私の両親の元へ泊まり、二人の子供は大満足。
だんなには言えないけど、はっきり言って、だんなの両親より遠く離れた私の両親のほうに懐いている。子供は正直。やっぱり、遊んでくれる人のところへしか行かないのだ。だんなの祖母とはとてもよく遊ぶ。だんなの祖母とは私も仲良くでき、よくお義母さんの愚痴を聞かされているわけだけど、子供はだんなの祖母としか遊ばない。同居を押し切って家を建ててよかったとつくづく思う。経済的には苦しいけどね。


それはさておき、イーモバイルを契約するとパソコンが100円です。
秋葉原のヤマダ電機でやっていた特価品・・・・・・・
パソコンが百円ショップで買える時代が来たのか?
一体どういう計算をするとそんな数字が打ち出されるのか・・・・
わからないけど、イーモバイルの使い道もはっきりと決まっていたので購入した。
vistaより、XPは快適である。
パソコンの小ささなんて私は気にならないほうなので、VISTAのノートPCを売る決心をした。
ワイヤレスの設定とか、データの移植などで忙しく更新できなかったのでございます。それにしても、もっと高くうれるんじゃないかと思っていたんだけど、3万なんて安くしか売れないのですね。
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2009年05月01日 08:15
訪問看護 事例発表
 ( zakuroさんのプロフィール)
4/30 とある病院の院内研修会にお呼ばれした。集まっていたのは10人ほどの小規模な研修会。でもまわりはDrオンリー!なんというプレッシャー!そんな中で、私は在宅介護支援という立場で末期がんの方をサポートしてきたこの1年間を語らせていただいた。与えられたのは短い時間だったので、心理的サポートについて重点的に語ってきたのだけど、それがかえって良かったみたい。病院のDrたちは、当たり前なのかもしれないけど、「治療する」ことしか考えていない。最もそれが一番大事には違いないのだけど、そんななかで、患者さんがどのように病と向かい合い闘ってきたのか、緩和ケアが治療でもあることがすごく新鮮だったみたい。
私自身にとっても、在宅という立場では、明確に知ることのできない、がんの部位・転移の部位・治療の変遷を知ることができて、しかもDrと一人の患者さんについての方向性を共有できた、これほど有意義に感じたのは初めてだったのでした。ブログで全文を読む
2009年05月01日 08:15
訪問看護 事例発表
 ( zakuroさんのプロフィール)
4/30 とある病院の院内研修会にお呼ばれした。集まっていたのは10人ほどの小規模な研修会。でもまわりはDrオンリー!なんというプレッシャー!そんな中で、私は在宅介護支援という立場で末期がんの方をサポートしてきたこの1年間を語らせていただいた。与えられたのは短い時間だったので、心理的サポートについて重点的に語ってきたのだけど、それがかえって良かったみたい。病院のDrたちは、当たり前なのかもしれないけど、「治療する」ことしか考えていない。最もそれが一番大事には違いないのだけど、そんななかで、患者さんがどのように病と向かい合い闘ってきたのか、緩和ケアが治療でもあることがすごく新鮮だったみたい。
私自身にとっても、在宅という立場では、明確に知ることのできない、がんの部位・転移の部位・治療の変遷を知ることができて、しかもDrと一人の患者さんについての方向性を共有できた、これほど有意義に感じたのは初めてだったのでした。ブログで全文を読む
2009年05月01日 08:15
訪問看護 事例発表
 ( zakuroさんのプロフィール)
4/30 とある病院の院内研修会にお呼ばれした。集まっていたのは10人ほどの小規模な研修会。でもまわりはDrオンリー!なんというプレッシャー!そんな中で、私は在宅介護支援という立場で末期がんの方をサポートしてきたこの1年間を語らせていただいた。与えられたのは短い時間だったので、心理的サポートについて重点的に語ってきたのだけど、それがかえって良かったみたい。病院のDrたちは、当たり前なのかもしれないけど、「治療する」ことしか考えていない。最もそれが一番大事には違いないのだけど、そんななかで、患者さんがどのように病と向かい合い闘ってきたのか、緩和ケアが治療でもあることがすごく新鮮だったみたい。
私自身にとっても、在宅という立場では、明確に知ることのできない、がんの部位・転移の部位・治療の変遷を知ることができて、しかもDrと一人の患者さんについての方向性を共有できた、これほど有意義に感じたのは初めてだったのでした。ブログで全文を読む
2009年05月01日 08:07
子育て日記 5/1
 ( zakuroさんのプロフィール)
5月の陽射し
車の窓から差し込む太陽が、ジリジリと肌を焦がす。待ち焦がれたゴールデンウィークの陽射し。ノーメイクの季節とのお別れ。


帰省します!!ブログで全文を読む
2009年05月01日 08:07
子育て日記 5/1
 ( zakuroさんのプロフィール)
5月の陽射し
車の窓から差し込む太陽が、ジリジリと肌を焦がす。待ち焦がれたゴールデンウィークの陽射し。ノーメイクの季節とのお別れ。


帰省します!!ブログで全文を読む
2009年05月01日 08:07
子育て日記 5/1
 ( zakuroさんのプロフィール)
5月の陽射し
車の窓から差し込む太陽が、ジリジリと肌を焦がす。待ち焦がれたゴールデンウィークの陽射し。ノーメイクの季節とのお別れ。


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2009年04月30日 08:30
リストカット
 ( zakuroさんのプロフィール)
自分が許せなかった。ナイフを突き立て、引き裂きたかった。全てを否定し、存在を消せば、許される気がした。
何故そんな風に思ったのか今でもわからない。
万人に愛される人がこの世を去り、自分がのうのうと生きていることが許せなかった。
「別れ」ることが受け入れられなかったのかもしれない。昔のトラウマで、人から嫌われることに極端に怯えていた節がある。
傷つけたくて、引き裂きたくて、いくつもピアスを開けた。ゆっくりとトリガーを引き、じっくり痛みを味わった。そうすれば許されるかもしれない、と。
けど、いくつ開けても何も変わらない。
仕方がないから切れないナイフを手首に突き立てた。血は僅かに滲むだけ。何度も何度も同じところを引っ掻いたけど、テレビみたいに血は出なかった。腹が立って、腕のあちこちを引っ掻いた。
あれから約10年。
お洒落のために、ピアスを明け直して思い出した。傷つけて許しを乞う。だから二つ目の穴は、乱暴に安全ピンで開けた。
あの時とは違う。
ジンジンと響く痛みが、生あることを告げる。
残った傷痕は生き抜いた証。ブログで全文を読む
2009年04月30日 08:30
リストカット
 ( zakuroさんのプロフィール)
自分が許せなかった。ナイフを突き立て、引き裂きたかった。全てを否定し、存在を消せば、許される気がした。
何故そんな風に思ったのか今でもわからない。
万人に愛される人がこの世を去り、自分がのうのうと生きていることが許せなかった。
「別れ」ることが受け入れられなかったのかもしれない。昔のトラウマで、人から嫌われることに極端に怯えていた節がある。
傷つけたくて、引き裂きたくて、いくつもピアスを開けた。ゆっくりとトリガーを引き、じっくり痛みを味わった。そうすれば許されるかもしれない、と。
けど、いくつ開けても何も変わらない。
仕方がないから切れないナイフを手首に突き立てた。血は僅かに滲むだけ。何度も何度も同じところを引っ掻いたけど、テレビみたいに血は出なかった。腹が立って、腕のあちこちを引っ掻いた。
あれから約10年。
お洒落のために、ピアスを明け直して思い出した。傷つけて許しを乞う。だから二つ目の穴は、乱暴に安全ピンで開けた。
あの時とは違う。
ジンジンと響く痛みが、生あることを告げる。
残った傷痕は生き抜いた証。ブログで全文を読む
2009年04月30日 08:30
リストカット
 ( zakuroさんのプロフィール)
自分が許せなかった。ナイフを突き立て、引き裂きたかった。全てを否定し、存在を消せば、許される気がした。
何故そんな風に思ったのか今でもわからない。
万人に愛される人がこの世を去り、自分がのうのうと生きていることが許せなかった。
「別れ」ることが受け入れられなかったのかもしれない。昔のトラウマで、人から嫌われることに極端に怯えていた節がある。
傷つけたくて、引き裂きたくて、いくつもピアスを開けた。ゆっくりとトリガーを引き、じっくり痛みを味わった。そうすれば許されるかもしれない、と。
けど、いくつ開けても何も変わらない。
仕方がないから切れないナイフを手首に突き立てた。血は僅かに滲むだけ。何度も何度も同じところを引っ掻いたけど、テレビみたいに血は出なかった。腹が立って、腕のあちこちを引っ掻いた。
あれから約10年。
お洒落のために、ピアスを明け直して思い出した。傷つけて許しを乞う。だから二つ目の穴は、乱暴に安全ピンで開けた。
あの時とは違う。
ジンジンと響く痛みが、生あることを告げる。
残った傷痕は生き抜いた証。ブログで全文を読む
2009年04月30日 08:30
子育て日記 4/30
 ( zakuroさんのプロフィール)
サクラチル
舞い散る花びらとともに、その妖艶な姿は消え失せた。
爽やかな緑が、肌を焦がす春の光を遮る。
ほんのわずかな甘い誘惑。肌をくすぐる柔らかな風を感じながら思い出す。ブログで全文を読む
2009年04月30日 08:30
子育て日記 4/30
 ( zakuroさんのプロフィール)
サクラチル
舞い散る花びらとともに、その妖艶な姿は消え失せた。
爽やかな緑が、肌を焦がす春の光を遮る。
ほんのわずかな甘い誘惑。肌をくすぐる柔らかな風を感じながら思い出す。ブログで全文を読む
2009年04月30日 08:30
子育て日記 4/30
 ( zakuroさんのプロフィール)
サクラチル
舞い散る花びらとともに、その妖艶な姿は消え失せた。
爽やかな緑が、肌を焦がす春の光を遮る。
ほんのわずかな甘い誘惑。肌をくすぐる柔らかな風を感じながら思い出す。ブログで全文を読む
2009年04月28日 19:48
小説 青~4~
 ( zakuroさんのプロフィール)
4華楠の家
 五人の少年少女達が暮らす「さくらの村」。

 村の入口には二本の桜の木が立っている。そこから百メートル先にも桜の大木。

 何百年も前からそれはここに在る。

 春には甘い香りを漂わせながら、薄く色づいた花を咲かせ、夏は濃い緑の葉を生い茂らせ、時折紅色の小さな実を落とす。秋には桜の落ち葉で火を焚き、冬は裸でそびえ立ち、人々と共に暖かい日々を待ち望む。村人と共に生きてきた木。

 その美しさ、雄々しさに惹かれ、人々はここに集った。

 大木の向こうには、石畳の通りがまっすぐに伸びている。

 両脇には家々が建ち並んでいた。

 華楠の家は村の入口に一番近い、赤い屋根の家。玄関の両脇には向日葵がずらりと並び、重たそうに頭をもたげながら、咲いている。

 家の右側には、小屋があった。

 華楠はいつも義祖母の動かす包丁の音で目覚める。

 時刻は朝七時。

 大きく伸びをして、ベッドから飛び降りた。

 義祖父手製の机の前に座り、木縁の鏡を立てた。櫛を手にとり、栗色の肩までの長さの髪を青いリボンで束ねた。

 それから、部屋の扉の前に立ち、頭に本を乗せると、慎重に本を動かさないようにして振り返り、背の高さを確かめた。

「伸びてないか。」

 次に、机の脇にあるタンスの引出しを開け、今日身に付ける服を吟味する。

 水色のシャツと、黒のショートパンツを選び、最後にもう一度、鏡を覗いた。

「よし。」

 華楠は、いつものように身支度を整えると、部屋の扉を勢いよく開けた。

 窓に向かって体操している義祖父と、なべを片手に振り返る義祖母の姿があった。

「おじいさま、おばあさま、おはよう。」

 すると、いつものように、声を合わせて二人が言う。

「おはよう、華楠。」

 義祖母が朝食を食卓へ運び始めると、華楠はそれを手伝った。食卓にパンとサラダとスープが並んだ。

「おじいさま。」

 華楠が声をかけると、義祖父が食卓についた。義祖母と華楠も食卓へつき、三人が声を合わせて言う。

「いただきます。」

 日常が始まった、と安堵する瞬間だった。

「今日はよく晴れましたねえ、おじいさん。」

 柔らかな声で話し始めるのは義祖母。

「そうだな。いい日よりだ。久しぶりに、木を切り出しに行ってくるよ。」

 白髪の義祖父はいつも、はきはきと話をする。

「そうですか。では食事を終えたら、お弁当と水筒を用意しましょう。

 それまで待っていてくださいね。」

「頼んだよ、ばあさん。」

 義祖父は、天気の良い日には度々出かけ、木切れをどっさり持ち帰っては、隣の小屋にこもって、彫り物をする。 そして出来上がったものを売り、生計を立てているのだ。

 義祖父が作りあげたものは、それは見事で、村人の間でも評判だ。時には、遠方から商人が買い付けにやって来る。

「華楠は、出かけるの?」

「今日は行かないよ。

 だって、一緒にパンケーキ作るって約束したじゃない。

 私もお弁当作るの手伝うよ。

 ごちそうさま。」

 華楠は食器を持って立ち上がる。

 義祖父も食卓を離れ、身支度を整え始める。

 義祖母はにっこりと微笑むと、キッチンへ足を向けた。

 義祖父を送り出したあと、華楠は食器洗いや洗濯、掃除の手伝いをする。それが終わると時刻はもう昼。昼食は義祖母と二人だけで済ませた。

 食卓をきれいに拭きあげると、そこに小麦粉、ボール、ケーキ型を並べ、パンケーキ作りが始まった。

 それは平穏で、ごく当たり前の一日。

 血は繋がっていないけれど、優しくしてくれる義祖父母。必ず迎え入れてくれる家。

  贅沢は出来ないけれど、安心できる日々。

 捨てられない。ブログで全文を読む
2009年04月28日 19:48
小説 青~4~
 ( zakuroさんのプロフィール)
4華楠の家
 五人の少年少女達が暮らす「さくらの村」。

 村の入口には二本の桜の木が立っている。そこから百メートル先にも桜の大木。

 何百年も前からそれはここに在る。

 春には甘い香りを漂わせながら、薄く色づいた花を咲かせ、夏は濃い緑の葉を生い茂らせ、時折紅色の小さな実を落とす。秋には桜の落ち葉で火を焚き、冬は裸でそびえ立ち、人々と共に暖かい日々を待ち望む。村人と共に生きてきた木。

 その美しさ、雄々しさに惹かれ、人々はここに集った。

 大木の向こうには、石畳の通りがまっすぐに伸びている。

 両脇には家々が建ち並んでいた。

 華楠の家は村の入口に一番近い、赤い屋根の家。玄関の両脇には向日葵がずらりと並び、重たそうに頭をもたげながら、咲いている。

 家の右側には、小屋があった。

 華楠はいつも義祖母の動かす包丁の音で目覚める。

 時刻は朝七時。

 大きく伸びをして、ベッドから飛び降りた。

 義祖父手製の机の前に座り、木縁の鏡を立てた。櫛を手にとり、栗色の肩までの長さの髪を青いリボンで束ねた。

 それから、部屋の扉の前に立ち、頭に本を乗せると、慎重に本を動かさないようにして振り返り、背の高さを確かめた。

「伸びてないか。」

 次に、机の脇にあるタンスの引出しを開け、今日身に付ける服を吟味する。

 水色のシャツと、黒のショートパンツを選び、最後にもう一度、鏡を覗いた。

「よし。」

 華楠は、いつものように身支度を整えると、部屋の扉を勢いよく開けた。

 窓に向かって体操している義祖父と、なべを片手に振り返る義祖母の姿があった。

「おじいさま、おばあさま、おはよう。」

 すると、いつものように、声を合わせて二人が言う。

「おはよう、華楠。」

 義祖母が朝食を食卓へ運び始めると、華楠はそれを手伝った。食卓にパンとサラダとスープが並んだ。

「おじいさま。」

 華楠が声をかけると、義祖父が食卓についた。義祖母と華楠も食卓へつき、三人が声を合わせて言う。

「いただきます。」

 日常が始まった、と安堵する瞬間だった。

「今日はよく晴れましたねえ、おじいさん。」

 柔らかな声で話し始めるのは義祖母。

「そうだな。いい日よりだ。久しぶりに、木を切り出しに行ってくるよ。」

 白髪の義祖父はいつも、はきはきと話をする。

「そうですか。では食事を終えたら、お弁当と水筒を用意しましょう。

 それまで待っていてくださいね。」

「頼んだよ、ばあさん。」

 義祖父は、天気の良い日には度々出かけ、木切れをどっさり持ち帰っては、隣の小屋にこもって、彫り物をする。 そして出来上がったものを売り、生計を立てているのだ。

 義祖父が作りあげたものは、それは見事で、村人の間でも評判だ。時には、遠方から商人が買い付けにやって来る。

「華楠は、出かけるの?」

「今日は行かないよ。

 だって、一緒にパンケーキ作るって約束したじゃない。

 私もお弁当作るの手伝うよ。

 ごちそうさま。」

 華楠は食器を持って立ち上がる。

 義祖父も食卓を離れ、身支度を整え始める。

 義祖母はにっこりと微笑むと、キッチンへ足を向けた。

 義祖父を送り出したあと、華楠は食器洗いや洗濯、掃除の手伝いをする。それが終わると時刻はもう昼。昼食は義祖母と二人だけで済ませた。

 食卓をきれいに拭きあげると、そこに小麦粉、ボール、ケーキ型を並べ、パンケーキ作りが始まった。

 それは平穏で、ごく当たり前の一日。

 血は繋がっていないけれど、優しくしてくれる義祖父母。必ず迎え入れてくれる家。

  贅沢は出来ないけれど、安心できる日々。

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2009年04月28日 19:48
小説 青~4~
 ( zakuroさんのプロフィール)
4華楠の家
 五人の少年少女達が暮らす「さくらの村」。

 村の入口には二本の桜の木が立っている。そこから百メートル先にも桜の大木。

 何百年も前からそれはここに在る。

 春には甘い香りを漂わせながら、薄く色づいた花を咲かせ、夏は濃い緑の葉を生い茂らせ、時折紅色の小さな実を落とす。秋には桜の落ち葉で火を焚き、冬は裸でそびえ立ち、人々と共に暖かい日々を待ち望む。村人と共に生きてきた木。

 その美しさ、雄々しさに惹かれ、人々はここに集った。

 大木の向こうには、石畳の通りがまっすぐに伸びている。

 両脇には家々が建ち並んでいた。

 華楠の家は村の入口に一番近い、赤い屋根の家。玄関の両脇には向日葵がずらりと並び、重たそうに頭をもたげながら、咲いている。

 家の右側には、小屋があった。

 華楠はいつも義祖母の動かす包丁の音で目覚める。

 時刻は朝七時。

 大きく伸びをして、ベッドから飛び降りた。

 義祖父手製の机の前に座り、木縁の鏡を立てた。櫛を手にとり、栗色の肩までの長さの髪を青いリボンで束ねた。

 それから、部屋の扉の前に立ち、頭に本を乗せると、慎重に本を動かさないようにして振り返り、背の高さを確かめた。

「伸びてないか。」

 次に、机の脇にあるタンスの引出しを開け、今日身に付ける服を吟味する。

 水色のシャツと、黒のショートパンツを選び、最後にもう一度、鏡を覗いた。

「よし。」

 華楠は、いつものように身支度を整えると、部屋の扉を勢いよく開けた。

 窓に向かって体操している義祖父と、なべを片手に振り返る義祖母の姿があった。

「おじいさま、おばあさま、おはよう。」

 すると、いつものように、声を合わせて二人が言う。

「おはよう、華楠。」

 義祖母が朝食を食卓へ運び始めると、華楠はそれを手伝った。食卓にパンとサラダとスープが並んだ。

「おじいさま。」

 華楠が声をかけると、義祖父が食卓についた。義祖母と華楠も食卓へつき、三人が声を合わせて言う。

「いただきます。」

 日常が始まった、と安堵する瞬間だった。

「今日はよく晴れましたねえ、おじいさん。」

 柔らかな声で話し始めるのは義祖母。

「そうだな。いい日よりだ。久しぶりに、木を切り出しに行ってくるよ。」

 白髪の義祖父はいつも、はきはきと話をする。

「そうですか。では食事を終えたら、お弁当と水筒を用意しましょう。

 それまで待っていてくださいね。」

「頼んだよ、ばあさん。」

 義祖父は、天気の良い日には度々出かけ、木切れをどっさり持ち帰っては、隣の小屋にこもって、彫り物をする。 そして出来上がったものを売り、生計を立てているのだ。

 義祖父が作りあげたものは、それは見事で、村人の間でも評判だ。時には、遠方から商人が買い付けにやって来る。

「華楠は、出かけるの?」

「今日は行かないよ。

 だって、一緒にパンケーキ作るって約束したじゃない。

 私もお弁当作るの手伝うよ。

 ごちそうさま。」

 華楠は食器を持って立ち上がる。

 義祖父も食卓を離れ、身支度を整え始める。

 義祖母はにっこりと微笑むと、キッチンへ足を向けた。

 義祖父を送り出したあと、華楠は食器洗いや洗濯、掃除の手伝いをする。それが終わると時刻はもう昼。昼食は義祖母と二人だけで済ませた。

 食卓をきれいに拭きあげると、そこに小麦粉、ボール、ケーキ型を並べ、パンケーキ作りが始まった。

 それは平穏で、ごく当たり前の一日。

 血は繋がっていないけれど、優しくしてくれる義祖父母。必ず迎え入れてくれる家。

  贅沢は出来ないけれど、安心できる日々。

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